通常、8小節相当の大楽節では、2小節を単位として、起——承——転——結のようになっているものです。結で完全終止し閉じます。属調(短調では平行調も)に転調して完全終止する場合もあります。
「なぐさめ」は、導入+大楽節A+大楽節Bの二部形式の曲です。大楽節Aの終止はt.15ですが、ホ短調、つまり上属調の平行調に転調しています。表情に陰のある意外な終止ですね。
t.12から13は大楽節の中で「転」に相当する、変化の部分です。t.12〜13の間に意外な転調に向かうことを予感させる演奏が出来ると、魅力的な終止になると思います。