終曲は、曲集全体のコーダの役割も担っています。
一部形式
A t.1〜32 (賛美歌12小節と反復)
コーダ t.33〜52
Exs.24は「教会にて」の全曲を反復部分を記号で表し掲載しました。最初の12小節がこの曲の本体部分で賛美歌です。フレーズの所々にある2分音符で終止する小節は、フェルマータのついた所、と思えば分かりやすいでしょう。中には、小節数が奇数のフレーズもありますね。前楽節、後楽節という感覚でなく、丁寧に各段落を閉じて次に進む、というような歌い方で12小節をまとめて下さい。勿論、すでに述べた通り、フェルマータは長さが「増える」のではないですよ。この曲の場合、段落終わりの2分音符は、そこまでのフレーズを内省して閉じる、という意味です。
t.33から主音保続の上に、高所からパイプオルガンの響きが聞こえてきます。神様に近いところにある、ということでしょうか。教会の残響を考えたら、ピアノのペダルの踏み替えは各小節ごとでなくてもよいかもしれません。