二部形式
A t.1〜16
a t.1〜8
a' t.9〜16
B t.17〜49
Exs.15は、第15曲「イタリアの歌」の大楽節Aです。この曲では、オスティナートに注目して下さい。最後の終止直前まで固執低音が続いています。
曲の構成は A - B - B で、Bを繰り返す二部形式です。8分の6拍子としてみれば、4小節目、8小節目完全終止の主和音になっていますが、メロディーに不十分終止を置くなど、旋律の段落の区別に配慮がされています。それでも、本当に完全に終止したい箇所(t.42から)では、ドミナンテの前にしっかりサブドミナンテを配置しています。t.42-44はもっともエレガンテに書かれています。さらに言えば、一度目のBの大楽節終わり(t.31-32)は、繰り返されるので、不十分な終止感で良いのです。