三部形式
A t.1〜16 (Aは繰り返される)
a t.1〜4
a' t.5〜8
B t.17〜24
A t.25〜32
Exs.16 は、第16曲「フランスの古い歌」の旋律全体を抜き書きしたものです。
主要大楽節Aの旋律は、モティーフごとにm1 - m2 - m2 - m3 と続いています。前楽節後半と後楽節前半が「しりとり」しているのです。
Aの結尾に近い部分に、m2のD音の修飾を含んだ音形Xがあり、この曲のチャーム・ポイントです。
中間部Bは、Aとは違った旋律線で、動きのある伴奏に変わります。主要大楽節と中間大楽節とは対照的ですが、全体の調和に大きく寄与しているのは、音形Xです。
b'後楽節に音形Xの音程が2度高く高揚して現れ、最高潮が作られると共に、全体の統一が図られているのです。