エフ音楽教室

自発的で音楽的な演奏表現力を身につけるピアノ新曲視奏 基礎課題


ピアノ新曲視奏 基礎課題の概要と要点

ピアノ新曲視奏基礎課題

課題は 「導入課題」、「基礎課題」、「総合課題」に分かれています。

ここでは、導入課題を終えた学習者を念頭に、本編「基礎課題」の概要と要点を説明します。

課題は「主部——中間部——主部」の3部で構成されています

主要部Aに続いて、中間部B 、その後ダ・カーポして主要部Aに再帰します。
主要部A は導入課題で説明した作り方と同じです。右手パートで声楽的メロディーを、左手パートはメロディーの和声進行を要約したものです。

中間部B はピアノ曲の通常の書き方になっています。

主要部Aで、音楽の流れができていれば、Bに入っても難しさを感じないで演奏できるでしょう。Bの中にAの要素が入っていますから、そのことを意識して下さい。
B部に入ると音域が広がって跳躍進行が多くなってきます。跳躍していても、出来るだけ鍵盤を見ないで、恐れず打鍵して下さい。徐々に脳に鍵盤地図が形成され、正確性が向上してくることが体感できるでしょう。

中間部Bの後、ダ・カーポ してAに再帰します。再現した時の演奏は、より豊かな表現が出来るでしょう。

 

新曲演奏で得られる大切にしたいこと

「意外性」は音楽に大切な要素。最初の出会いのインパクトはインスピレーションの源泉。

 

新曲演奏は、文章を読み進むことに似ていると思います。自分にとって、まっさらな文章を読み進むことをイメージしてみて下さい。

文章を読み進むにつれて、書かれた意図・主題・構図等が頭の中に描かれていくことでしょう。ある程度読み進むと、書かれた文章の次の一文が予想できるようになるでしょう。何について、どのような切り口で、ときには、結論までを推認することが出来ると思います。そして、たいていの場合、最終的には予想を超えた結論が示されます。

このことを新曲演奏の場合に置き換えてみます。
新曲を演奏し始めてしばらく進むと、その曲の主要な「楽想」がイメージできるでしょう。曲はたいていの場合、主要な楽想提示の後、それに対する対照部分が現れ、発展、展開を経て主楽想が再現するものですから、推移の予測は難しくないでしょう(興味があれば楽式論という分野をご参考に)。
次を予想しながら弾き進むことが出来るようになると、予想を覆す音楽(時には和音)が現れても驚かないで、「なるほど、そうくるか」という気持ちで演奏をより楽しめるようになるでしょう。音楽の大切な要素「意外性」を体感するのです。

つまり、予想が立たなければ、予想を覆すことも出来ず、「意外」という感覚は生じませんね。
新鮮な作品の最初の出会いには、大きなインパクトを持って、その「意外性」や作品の持つ独創性に対する共感を基にしたインスピレーションを得るきっかけが待ち受けていると思いませんか。さらに、そのインスピレーションを原動力として練習を深めることができる、と思いませんか。

 

課題の実施

基礎課題

基礎課題は、全体を黙読して曲の筋立てを確認する作業(予見)をしっかりと行った後、演奏して下さい。課題の冊子版は、こちらからダウンロードして下さい。 

基礎課題

INDEX

ピアノ新曲視奏

導入課題

基礎課題

総合課題

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